2014年8月9日に北海道難病連第41回全道集会(札幌大会)にて、岩手県にある北良株式会社代表取締役の笠井健氏が「災害時における在宅医療~患者目線で考える医療と防災~」というテーマで、東日本大震災の時の在宅酸素患者への対応の実際を講演されました。
http://www.hokuryo.biz/
ここでは、震災発生直後からすぐに災害対策本部を設置して、迅速にHOT患者の安否確認を訪問やラジオを使って行ない、1日目は45%、2日目に75%、3日目に90%、そして5日目には99%の安否確認が行なわれておりました。同時に契約に関係なく、必要とされる全てのHOT患者に備蓄用ボンベの配布を行なうと共に県内外の他業者への支援を行なっていました。これができたのは、過去の地震の教訓から2008年に災害用備蓄ボンベ(1400ℓ)を整備していたからでした。
在宅患者の声「避難所に酸素が無かった.衰弱して増悪を起こした」「ガソリンがなく酸素ボンベを取りに行けない」「自主的に流量を下げた」「ボンベを交換するのはもう疲れた」
酸素業者の声「ボンベを届けようにも道路が寸断されていた」「ガソリンが手に入らない」「酸素の充填所が壊滅して隣の県まで充填に行った」「ボンベの絶対数が不足していた」
医療者の声「避難所で増悪を起こして亡くなった方がいた」「濃縮機が使えないだけで救急車を使った患者が結構いた」「酸素を吸うためだけに入院を希望する患者がいた」「酸素流量計が足りなかった」
この講演を機に、10月に患者会の人と一緒に岩手を訪問し、10月5日、岩手で行われた呼吸器患者の会に参加しました。
⇒その模様が岩手日報に掲載されました。